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の可能性の相反する影響の中で、高いテンションの導入は難しく、海底で小さな半径の曲線にパイプを敷設(テンションの導入は横方向に引くこととなるため)することはできなくなる。

 

(3)J-lay(or J curve laying)方式
J-lay方式は、S-lay方式で困難な大水深向けパイプ敷設工法として開発されたもので、架設時パイプに作用する撓み曲げ応力を減少させるため、敷設時のパイプ形状をカテナリー曲線に近づける考えに基づいている。従って、バージ側パイプ端は急勾配を持ち、パイプの現場接合の作業は高所作業となり、作業箇所は数的に1〜2箇所との制限を受ける。
S-lay方式がバージ上でのパイプ端がほぼ水平状態となり、接合箇所をバージ上で自由に選定でき、複数箇所の同時作業が可能なことに対し、本方式では、接合箇所はほぼ1箇所に限定され、敷設工程は現場継手部の溶接作業に支配されることとなる。この観点より、本方式では、確実で短時間の溶接方法の開発が望まれ、現在採用されている溶接方法の1つはSoudure Autogene Francaise(SAF)の開発による電子ビーム溶接となっている。この方法では、板厚1.2”(30.5mm)、直径24”のパイプを1層盛で3分間の溶接時間(従来方法では、6〜8層盛で60〜90分の溶接時間)となるが、溶接部を真空状態にする等設備的並びに技術的にも非常に制約を受けるものである(図-3.2.20)。

 

118-1.gif

 

その他、6”以下のパイプに適用可能な溶接方法として、接合面同志を圧力をかけて押し付け回転させ、発生する摩擦熱で溶着させる摩擦溶接法(Radial Friction Welding)が開発されている。J-lay方式が多用されるには、技術的に容易な溶接方法の開発が待たれる状況のようである。そして、J-lay方式の長所・短所1)を述べると以下のようになる。

 

・J-lay方式の長所:
1)許容引張り力が撓み曲げ(sagbend)応力のみに支配されるが、限られたスティンガーの長さに撓み曲げ形状を合わせる必要が無くなるため、低い引張り力でパイプの敷設が可

 

 

 

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